昨日は夜中まであちこち飲み歩いていたので9時半頃まで寝ていた。
パクセーでいちばんうまいと聞いたフォーを1階の食堂で取った後に、周辺を散策することにする。
Ｓの友人の家族が経営しているという今回のホテルはラオスを南北に貫く大幹線である国道１３号線沿いにある。
そうはいってもラオスのことだからやってくる車の数はまばらでしかもゆっくり走っているのでいたってのどか。
車の数は経済発展度の違いによるから仕方がないとしても、川を越えただけでスピードまで変わってしまうのが面白い。
町の中心は国道１３号線のセードン川にかかる橋付近から南側のエリア。
その昔フランスが政府の拠点を置いただけあって、サワンナケート同様フランス風の建物が美しい。
数年前に建てかえられたタラートサオ（市場）周辺には商店もそこそこあり、昨晩様子を見に来た限りではビエンチャン行きのＶＩＰバスもそのあたりから出ているようであった。
この町には建物はそこそこあって規模もそれなりなのに車のみならずなぜか人も少ない。
まだそれほど暑くなっていないからそれで家の中にこもっているとも思えない。
ビエンチャンもああだから仕方がないけどタイに比べるとラオスの町はどこも活気がない印象を受けてしまう。
サワンナケート行きのバスは町の西側にあるバスターミナルから出る。
ホテル前からトゥクトゥクで約２０分、捕まえたときに２０，０００Kと言われこれはぼっているなと思ったがなるほど遠い。
朝のうちに数本あるだけという印象の強いラオスのバスだが、さすがに道が良くなったせいか、朝６：２０からだいたい５０分おきにVIP２本を含めて１９：３０までに１６本のバスがあった。
料金はサワンナケートまで３０，０００K、ヴィエンチャン８５，０００K（VIPはそれぞれ５５，０００/１１０，０００K）。
バスの来るのを待っているとトゥクトゥクで大柄なファランがやってきた。
ブースでチケットを買う際に通路側、通路側と、オレは図体がでかいから窓際はイヤだとばかりにジェスチャー混じりで窓口の男性に言っているが、座席指定じゃないんだからそんなこと言ったって無駄だと思うし、言葉が通じているとも思えない。
ほら、おっさん困ってるじゃないか。
出発時刻の１０分前ほどに窓を閉め切ったエアコンバスがやってきた。
もしやとちょっと期待したが、それはそのまま裏手の未舗装の駐車場の方に行ってしまい、結局時刻通りにやってきたのは腐りかけたようなひどいぼろバスだった。
しかもいつものように通路はそのほとんどが米袋で完全に占められている。
『足の踏み場がない』という言葉にはまだ探せば多少足の踏み場がありそうなニュアンスを含んでいるが、ラオスのバスはそんなに甘くない。
空いている席までたどり着くのに２段にも３段にも積み重ねられた米袋を踏みつけて行かなければならないのである。
これほどの荷物があるなら普通の国ではトラックで運ぶはずだ。
ラオスでは以前通路にバイクを二台積み込んでいる（おかげで乗り降りが非常に大変だった）のに出会ったことがあるが、バスの車内にこれだけの荷物を積みこむのはこの国以外ほとんどないだろう。
ちなみに『腐りかけた』バスというのはほんとうにそうで、でこぼこしている木製（！）の天井は実際に腐ってはがれている部分があった。
走っているうちにばらばらに分解しなければ良いが。。。
１時間半ほど走ってから粗末な売店の並んだ場所でトイレ休憩。
窓の下にすかさず物売りが集まってくる。
手にしているのは飲み物、果物、蜂の巣、それにガイヤーン。
土の付いたままの小ぶりのカブを買ってそのままかじっている人たちもいるが、さすがに何が付いているかわからないので無難なガイヤーンを買う。
イーサーンのものもバンコクのものもガイヤーンはだいたいモモ肉あるいは首から上を取り除いた鶏１羽のままだったりするのだが、ここのガイヤーンはまだ食べるには早いだろうと思われる小さめの鶏を開き、貼り付け状に竹串に縛り付けて焼いたもの。
しかもオカシラ付き。
その頭がかわいくて、、、というよりグロテスク。
体が小さいこともあるが肉は少なくしかも地鶏のせいか硬くてあごが疲れるほど。
人によってはより自然に近く方がいいのだろうが自分はやはりイーサーンのガイヤーンのほうが好きだ。
以前はたしか８時間から１０時間ほどかかったパクセー - サワンナケート間は日本の援助で全面舗装になったおかげで５時間とかからず明るいうちに到着することができた。
たぶんパクセーから南側も、そしてサワンナケート・ビエンチャン間もこんな感じだろうから、以前３日かけてやっとたどり着いたコーン島へはもしかするとビエンチャンから１日で行けてしまうのかもしれない。
バスターミナル（とはいってもタイのものほど立派ではない）からホテルへはトゥクトゥクで向かう。
目指すは前回泊まってメコン沿いというそのシチュエーションが気に入った、その名もずばりのメコンホテル。
途中、メコン川に出たところでちょうど日没になりかかった。、
海に落ちる夕日ほど雄大ではないが、メコンの水面を金色に染め上げながら対岸のタイ側に落ちていく。
毎日見慣れた光景だろうに地元の人々が長いすに腰掛けてぼおっとそれを眺めている。
対岸から渡し舟がやってきた。
きっとあれが今日の最終便なのだろう。
上流を振り返るとパクセーと同じようにコンクリート製の新しい橋が作られていた。
パクセーもそうだがラオス2番目の都市であるこのサワンナケートもタイの街に比べるとまともな飯屋が少ない。
ホテルのある川沿いの道には薄暗い屋台がちらほらあるだけなので、この町の目抜き通りと思われるLatsawongseuk通りまで足を運んでみることにした。
しかしビエンチャンがあのレベルなので推して知るべしなのだが、やはりここにも店がほとんどなく、ラオス人は外食しないという話もうなずける。
それでも何とか見つけたローカルの食堂で飯を済ます。
ヤムウンセン 15,000K
バーミー・ヘン（グ）・パット・バオバオ 10,000K
ビアラオとあわせて32,000K。
こんな店で使えるかどうか少し不安だったが1000THB紙幣でちゃんとお釣りが来た。
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