今日はワット・プラタート・ランパーン・ルアンを見てからチェンライまで行こうかと思う。
チェックアウトをしてレセプションに荷物を預けてから、途中の乗り換え地であるゴ・カ行きのソンテウが出ていると思われるボーコーソー（バスターミナル）に向かう。
ボーコーソーの位置は昨夕の散策で把握していたのですんなり到着。
さてゴ・カ行きのソンテウはあるんだろうかと車体の横に書かれたタイ文字を一生懸命に読んでいると「どこに行くんだ」と声を掛けてきた男がいた。
その雰囲気からしてどうやらソンテウ仲間の元締めらしい。
「ええと、ワット・プラタート・ランパーン・ルアンに行きたいからゴ・カ行きを探しているんだけど」
「ランパーン・ルアンか、いくら払う？」
いくらといわれてもゴ・カまで10THBじゃ、、、あ、チャーターか。
でも相場がわからない。
「いくらなんだ？」
「往復で350THBでどうだ」
わからないしインドと違ってタイだからそんなにはぼってないだろう。
「OK」
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| ランパーンの街 |
ロンプラに書かれているパブリックなルートではランパーンから青色のソンテウに乗ってゴ・カまでいってそこからまたソンテウかモーターサイに乗り換えるとある。
でもそれって必要条件ではあるけどソンテウの色なんてほとんどが青（紺）だし、ルートもまちまち。
しかも行き先はタイ語で書かれているから一般的な旅行者はわかるはずもない。
きっとロンプラを読んでソンテウに片っ端から「ゴ・カ！ゴ・カ！」と言ってるファランが大勢いるんだろうな。
英語の分からない地元の運ちゃんたちにとっては迷惑な話だ。
ロンプラも「こういう方法もあるけどソンテウをチャーターしていくこともできる。その場合はXXTHBだ」とでも書いておけばもっと親切なんだが。
あ、それともこのページはタイ人が取材して書いてる？
そうしてチャーターしたソンテウは本来のルートであるゴ・カのタラート（市場）を通らずにショートカットしてランパーン・ルアンに15分程度で到着した。
運ちゃんに待っていてもらうように言っておいて入り口に向かう。
観光案内のパンフレットに写真が載っていてちょっと興味を引かれたこの寺は薄っぺらな煉瓦を重ね合わせた塀に囲まれ、そこに向かう階段のところでタイ人観光客が多数記念写真を撮っていた。
30段ほどの階段を上ると門がありここにも記念写真隊がいる。
彼らの向こうにはオープンエアーの建物の中に金色の仏像が安置されていた。
寺院内の建物はランパーン様式とでも言うのだろうか、他で見るタイ様式のキンキラキンではなく、昨日のバーン・サオ・ナックと同様、鱗のような小さな瓦で覆われた屋根とチーク材の柱を多用した壁のないものである。
日本の寺に雰囲気が近いので日本人的にはタイ様式よりはこちらの方がきっと感覚はあっているだろう。
新年ということもあり寄進をしている人々がたくさんいた。
ある人は長く黄色い布に何かを書き込み、ある人は白く塗られて先が二つに分かれた長さ5mほどの木に書き込んでいる。
塀の外に出るとそこでは小さな瓦に書き込んでいるおばさんもいた。
日本でも寺に寄進する場合は瓦の裏に名前を書き込んだりするからきっと似たようなものなのだろう。
ちなみに先ほどの白い木は裏庭の大木の枝を支えるのに使われていたが、ただ単に物理的な意味だけでなくなにか別の意味があるのかも知れない。
ソンテウでホテルによって荷物をピックアップしてから再びボーコーソーに戻る。
ランパーンからチェンライは250kmと近いからバスの便はいくらでもあるだろうとあまり気にせずにいたらチェンマイからやってきたチェンライ行きのローカルバスは超満員で乗れそうもなかった。
1本パスしてからやってきたバスに乗り込むとこちらも搭乗率110％。
それでも半ケツながらなんとか座り込む。
しかしボーコーソーを出発したバスはすぐに市内の7-11の前に停車。
ここで1/3位の人が降りたのですかさず右の窓際に移動。
それでも時間調整のために10分ほど停車しているうちにまたも搭乗率は120％になった。
狭いながらも座る場所を確保したので居眠りをしていたら身体が左右に揺れるので目が覚めた。
まだ再出発から1時間もたっていないがバスは激しくエンジンをうならせながらワインディングロードを走っていた。
山もきれいでなかなか楽しそうな道である。
途中の街であるパヤオまでは2時間半。
ここで乗客が半分ほど降り運転手もエンジンを切り降りていった。
ちょうどトイレにも行きたかったし尻も痛くなりかけていたのでちょうどよかった。
場所を確保しておくためにハンドタオルを広げて席におきバスを降りる。
トイレから戻りバスの横でたばこを吹かしていた運転手に出発の時刻を尋ねると2時だとのこと。
まだ20分ほどあるので周辺の食堂で遅めの昼飯をとる。
ぶっかけ2品とスープで45THB。
うちの近所の店と同じ料金だけどこんな田舎であることを考えるとちょっと高めだ。
パヤオは山に囲まれたこじんまりとした街。
パヤオから乗ってきて隣に座った子連れの母ちゃんはこちらがタイ人と思ったのか気軽に声を掛けてくる。
さっきまでその席にいたおっさんもそうだったがたったこれだけの距離なのに旅は道連れといった感じで田舎の人は気兼ねがない。
バンコクのBTSや市内バスでこんなことをしたらきっと変な目で見られるだろうけど。
ああでもたまにいるな、そういうひと。
きっと彼らみたいに田舎から出てきたばかりの人なのだろう。
赤ん坊がさっきからウエストバックに付いた黄色いゴムひもに興味を示ししきりに引っ張っている。
赤ん坊の力で引っ張られたところでどうなるものでもないし泣かれるとうるさいのでそのままにしておいたら母ちゃんのほうが気にして引き離そうとした。
その瞬間ちょっとぐずりかける。
あ、まずいと思ったら周囲の乗客がすかさずあやす。
うむ、ここら辺はタイだ。
途中の村でその親子が降りるとそこからはひたすら眠った。
チェンライにはだいたいの予想通り15時45分着。
リアのカーゴスペースに預けておいたザックを受け取り歩き始めるとトゥクトゥクから声がかかるが無視する。
そもそもチェンライのボーコーソーは町中にあって便利だし、何度も来て勝手が分かっているからロンプラで目星をつけておいたWiang Innに向かう。
無理をすればこのままメーサロンあたりまで行けるのにわざわざチェンマイに立ち寄った理由はロンプラを読んでいるうちにチェンライ周辺でトレッキングをしたくなったからだ。
ホテルに荷物をおくとすぐに旅行会社を探しに出かけた。
Wiang Innと同程度のWang Come Hotelへつながるソイにそういう店がいくつも軒を並べていた。
Trekingという看板が目に付いたそのうちのひとつの店に入り明日から2泊3日のトレッキングに参加したいと伝えると何人かと聞かれた。
「ひとり」
「それは難しい。あと何人か集まれば組めるんだが。どこに泊まっているんだ？」
「Wiang Inn」
「あしたならできるようになるかも知れないからまた来てくれないか」
「わかった。ありがとう」
別な店に入ってみる。
「明日のトレッキングに参加したいんだ」
「何日間ですか？」とおばちゃん。
「参加者次第。もし参加者がいれば2泊3日でもいいしいなければ1泊2日でもいい」
さっきのは最初から2泊3日といったからだめだったのかもしれない。
「何人ですか？」
「ひとり」
「ではガイドに確認してみます」
アドレス帳を開き電話をかけるが相手が忙しいらしくすぐに切った。
「いま、忙しいようなのでそこに座っていてください」と椅子を勧められる。
「ミカンを食べますか？」と隣のデスクにあるミカンを勧められるが笑顔で断る。
オレンジジュースなら飲むけどだいたいミカンって皮をむくのが面倒なんだよな。
店内を見渡すと1日観光ツアーやトレッキングツアーのお手製案内が壁にいくつも貼られていた。
「もしあした人数が揃わなければあしたは観光ツアーに行ってその次の日にトレッキングに行かれたらどうですか？」
でも観光ツアーに書かれているようなメーサロンやゴールデントライアングルは行ったんだよ。
「もうそこは行ったんだ」
またおばちゃんが電話をかけるがすぐに切った。
別な壁面を見ると川下りの案内がある。
こちらは少数民族の村をいくつか訪ねた後に川を下ってチェンライに戻ってくるというもの。
温泉もあるらしい。
ふむ、これもいいかも。
「いまのところ、参加者が足りないようです。6時くらいになればもしかすると集まるかもしれないのでまた来てもらえますか？」
と三度目にしてやっとガイドと連絡が取れたおばちゃんが言った。
「うん、わかった。じゃ、6時半ころにまた来るよ」
メーサロン産のコーヒーを飲ませるインターネットカフェで1時間半ほど時間を潰してからまたその旅行代理店に向かう。
「どう？参加者は集まった？」
「いえ、だめですね」
「じゃ、この川下りはどう？」
「そちらは一人でも参加できます」
「いくら？」
「1200THBです」
「じゃ、あしたはこれにするよ」
申し込み用紙に記入しながら料金を払う。
「ボートは12時半の1本だけしかないのでそれまでにそこに行かなければならないから、明日は8時にこちらにきてください」
早いなぁ。
「それとこの料金はドライバーと車代だけなので、首長族の村の入場料、ボート料金、温泉の入浴料、昼食代は入ってませんから自分で払ってください」
まあ、バンコクでレンタカーを一日借りれば2000THBくらいにはなってしまうから仕方ないだろう。
「ホテルはどこですか？」
「Wiang Inn」
「じゃ、ガイドがホテルに迎えに行きます」と隣にいた旦那らしき男性が応えた。
「OK、じゃホテルで待ってます」
明日の予定はこれでたったので晩飯を食べることにする。
チェンライのメインストリートである、ランパーンにもあったパポンヨーティン通りに戻る。
この通りにはシャレたレストランが何軒か軒を連ねている。
そのうちの一軒の店頭でメニューを確認してみるとタイ料理と西洋料理のどちらもあるらしい。
案内係の女の子にうなずくとちょっと薄暗い店内に案内された。
店の真ん中にはテーブルをいくつも繋げてファランの20人くらいの団体が食事をしている。
そういえばこの町に入ってからすぐに気づいたけど、チェンライってまえからこんなにファランが多かったっけ？
以前はもっとマイナーでほのぼのとした街だったような気がするが、なんかチェンマイのような観光地になってきているぞ。
自分の目の前のテーブルにファラン男性二人と東洋系女性の客が座っていた。
女性は色が白めなのとTシャツ姿なので日本人のようにも見えるがよくわからない。
そして彼女と隣に座ったファランはさっきからフレンチキスを繰り返したり見つめ合ったりで完全に二人だけの世界にはいっていて向かいの男性は全く無視されつまらなそうな様子。
そりゃそうだよな。
いちゃいちゃしたいのであれば2人きりの時にするか、さもなければもう一人を食事に誘わなければいいのに。
案の定そのつまらなそうにしていた彼がしびれを切らしたのかチェックビーンを命じていた。
彼はこれからどうするんだろう？ゴーゴーバーにでも行くんだろうか？
それともゴーゴーボーイ？(^^ゞ
太・中・細と三本のボイルしたソーセージと拳ほどの量のザウワークラフト（キャベツの酢漬け：好物）、5cm四方で厚さ3cmほどのゆでた豚肉、それに大きめの飯茶碗ほどのボールに入ったマッシュポテト、ミニサラダが付いて250THB。
つまみのつもりで注文したのにゆで豚を食べたらその脂身で胸焼けがしてしまった。
こんなものを毎回食べているとすればドイツ人の胃酸は強烈なんだろうなと思った次第である。
since 2005/01/16