韓国も今日で最後だ。でも飛行機は夕方発なので市内観光ができるな。
とりあえず、朝飯でも食いに行くか。
ホテルをチェックアウトして明洞を探索する。どこかうまそうな店はないかなぁ。
朝早いせいか(それでも9時は過ぎているが）、KFCなどのファーストフードしか開いていない。まさかここまできてそれはないよな。
開いていそうな店に入ると、オバチャンが、
「△※○×□」
また、なにを言っているのかわからない。
「だめ？」指で×印を作るとオバチャンがうなずいている。
そうか、まだ開店していないかぁ。しょうがないなぁ。
しかたないから市庁舎前のJALのCTOに発券をしにいこう。
乙支路沿いを歩く。ここらへんはビジネス街だ。
月曜ということもあり、仕事に向かう人たちが多い。
みんなスーツ姿で日本と変わらない朝の通勤風景。
JALのCTOはANAやJASのCTOと仲よく並んでいた。
とりあえずは今日の帰りの便だな。予約は入れてあるが発券はまだだ。
「いらっしゃいませ」おっと、いきなり日本語。さすがに日系。
「予約入れてるのですがこれを発券してください」
PNRをプリントしたものを渡す。
SEL-(JL/Y)-FUK-(JL/J)-HND//NRT-(YY/C)-SELだ。
「633,600KRWになります」
まず、これは問題ないと。次、
「SEL-(YY/C)-BKKもお願いしたいのですが」
「ここはJALが飛んでいないから発券できません」
「YYでもだめなんですか」
「だめです」
けち。有楽町のJALプラザなら発券してくれるのに。近くに代理店があるからそこで買えだって。
ほかのキャリアでもここで買えば手数料入るんじゃないの？
ねばってもだめそうなのでCTOをでて少し歩くとすぐに代理店を見つけた。
英語が通じるかどうか不安だったが入ってみる。カウンターだけの狭い店だ。
「アンニョンハセヨ」うあ、やはり韓国語か。（当然だけど）
おそるおそる英語で聞いてみる。
「TG OnlyでSEL-BKKのJ Class One wayが欲しいんですけど」
「はい、TG Onlyですね」
よかった、通じて。
「いくら?」
おねーさん、電卓をたたく。
「1,1150,000KRW」
「One Wayだよ。」
さらに電卓。
「577,000KRW」
ノーマルだとたしか768,000KRWだったから、日本円で20,000円くらい安いか。
KEのほうが若干高いのはやはりナショナルフラッグだからか。
「じゃ、それください」 カードを差し出す。
「10分ほど待ってください」
カードのスリップにサインをするとお使いの女性が出て行った。
おそらくTGのCTOに行ったのだろう。KEならここでATB発券できるみたいだけど、、、
「チャー、○□※△」
？？？
「チャー、○□※△」
どうやらお茶を飲むかと言ったらしい。韓国でもお茶はチャーなのか。
「Tea？」
「Yes，yes」
「Yes，please」
ティーバッグの緑茶をだしてくれた。
15分ほど待つと先ほどの女の子が戻ってきたがなにかを忘れたらしく引き返していった。さらに待つ。
「ごめんなさい、もう少し待って」
すまなそうにミカンをくれた。関係ないが(^^ゞこのオネーサンは結構きれいだった。
結局40分ほどかかってしまったがSEL-BKKのチケットを手に入れた。
これで先ほどのNRT-SELと合わせて手持ちのBKK-TYOのアワードが生きてくる。
代理店で時間がかかりすぎてしまったので市庁舎近くの徳寿宮はあきらめて景福宮へ向かう。
ちょうどいい気温で湿度も低く歩きやすい。
一月前に行った、ネパールのチトワンはあれほど暑かったのに。
光化門にたどり着くがやはり道路が渡れない。
地下道をくぐり建春門まで歩く。ここからやっと景福宮の敷地に入れた。
うわさどおり、敷地内では新婚カップルがタキシード&ウエディングドレスでいたるところで写真を撮っている。
しかもこちらが恥ずかしくなるようなポーズで。
外国人にとってみれば日本でも七五三の時に神社で写真を撮っているのは奇異に映るのだろうか。ふと、そんなことを考えた。
景福宮は広い。勤政殿、慶会楼、香遠亭と見るが疲れてきた。
疲れに追い打ちをかけるように遠足の小学生がはしゃぎ廻っていてうっとうしい。
博物館もあるようだがパスしよう。
以前本で読んだ青瓦台が見たかった。
建春門を出て塀沿いに歩く。ずっとなだらかな坂道が続いている。
坂道を登っている途中でイヤホンをした背広姿の男になにか言われた。
「○×△□」
なにを言っているのかさっぱりわからない。
「わかんない」両手を広げて答える。
「わかんない？★○※×」
なんか、SPみたいだな。
とがめられもせず、人通りのない道を歩くと今度は制服姿の警官？に呼び止められる。
「※○△×」
相変わらずさっぱりわからない。えーい、笑ってしまえ。ニコッ。
すると
「にほんじんですか」 なぜか握手を求めてきた。
なーんだ、日本語話せるのか。
「そうです」
「どこにいきますか」
歩き方を取りだし、青瓦台の写真を見せる。
「オー、ブルーハウスですね」
そうそう。そうとも言うかもしれない。
「もちろん、ここがブルーハウスです」
もちろん？ちょっと日本語変だよ。
「どうしてひとりですか」
うーむ、そういわれても、、、、こまる。
そういえば、日本語のプレートを下げたマイクロバスが行き来していたな。
やはり、一人でデイパックを担いでいる奴は怪しいのか。
「けっこんはしていますか」にこにこしながら言う。
余計なお世話だ。(~_~)
「いえ、どくしんです」
「オー、そうですか」
歩き方の写真を見せて
「ここに行きたいんですけど、どうやって行けばいいんですか」
「200mほど先にいけば見れます」
にこにこしながら答えてくれる。この国には笑顔がある。
想像していたのとはちょっと違う。
「ありがとう。カムサハムニダ？」これ以外にはアンニョンハセヨしか知らない。
うなずきながらまたも握手を求めてきた。なんか、ほっとする。
教えられたとおり、200mほど進むと、右手に青いかわら屋根の青瓦台が見えてきた。
きれいでしかも堂々とした建物だ。
しばらく眺めているとなにか人の視線を感じる。
振り返るとちょっと離れたところにやはり背広姿でイヤホンをしたがっしりとした体つきの男がこちらをにらんでいる。
なんか、ここにずっといるのはまずいみたいだ。そこそこに退散する。
景福宮の正面の道路に出たがここにも横断歩道がない。
きょろきょろしていると、近くにいた警官が声をかけてきた。
韓国語。相変わらずわからない。
「私は日本人なので韓国語は分かりません」
「英語は分かるか」
「イエス」 お、この警官は英語ができるのか。よかった。
「向こう側にわたりたいんだけど、どうすればいいんだ」
「この道（狭いほうの道）をわたって、そこの横断歩道を渡り、更にあそこの横断歩道を渡ればいけます」
結局、コの字型に大通りを渡らなければならないようだ。
礼を言って歩き始めるとその警官が付いてきて案内してくれる。
「いつ韓国に来たんだ」
「2日前」
「いつ帰る?」
「今日」
結構親しげだ。にこにこしている。
「良い旅を」
なんか、韓国人っていい人じゃん。
そろそろいい時間なので地下鉄の駅に向かう。
途中で味楽屋という看板を見つけ、中をのぞく。
もしかしたらビビンバがあるかも。それほど腹は減っていないが本場のものを食べてみたい。
すかさず「歩き方」で「〜ありますか」を調べる。イッソヨ。
ビビンバプ、イッソヨでいいのかな。
店をのぞいて言ってみた。
「ビビンバブ、イッソヨ」
「△★○※」
なにを言っているのかさっぱりわからないが表情から察するにどうやらないらしい。
しかたないから店を出る。この近辺には食堂がたくさんある。
別な店に入ってみた。それらしき物を食べているおじさんたちがいた。
「ビビンバプ、イッソヨ」
オバチャン、首を振る。う〜ん、ここにもないか。
おじさんたちが食べているものを指さし「あれをくれ」と頼む。
オバチャンがなにか言っているが全然わからない。
口を開けて、「ハァー、ハァー」とジェスチャーをしている。
辛いけど大丈夫かと聞いているらしい。
OK、問題ないよ。
まっかっかの雑炊みたいなものが出てきた。
いろんな野菜と鶏肉、ソーセージのようなものが入っている。
辛いことは辛いがオバチャンが言うほどではない。
野菜と鶏肉でいいだしが出ている。
もうそろそろ時間だ。光化門より地下鉄に乗った。空港までは40分くらいか。