（2013/2）
ラックＸＸとは道標、マイルストーンのこと。（ナーナックのラックとは子音も声調も違うので念のため）
今週末はどこかに出かけようかと見てみた水上マーケット百科でラックサーム（３）とラックハー（５）というサムットソンクラーム県にある２つのタラートナーム（水上マーケット）を見つけた。
もちろんどちらもまだ行ったことはない。
どこにあるのかいつものようにGoogle mapで調べてみると幹線道路であるラマ２からもペットカセムからも離れているのでバスが走っている可能性は低そう。
行けるとすればプッタモントンかマハチャイあたりまでロットゥーで行きそこからタクシーかと考えていたが、出勤途中で通りかかったCMPのロットゥー乗り場で「バーンペーオ」と行き先の書かれた一台のロットゥーに気が付いた。
バーンペーオって確かラックサームの別名じゃなかったっけ、と会社に着いてからGoogle mapで確認してみるとビンゴ！やはりそのとおり。
これが事実ならラックサーム行きもぐっと現実味を帯びてきたわけだ。
（ナビ付きの車があればぜんぜん難しくはないだろうけど、こうやっていろいろ考えるのが楽しい）
この話をTwitterに流すとそちら方面に詳しい人からラックハーも同じダムヌゥン運河沿いにあるとことを教えてもらった。
というわけで今週末のデイトリップはラックサーム、ラックハーの２つのタラートナーム巡りということに決定。
前夜、帰宅途中にCMPのロットゥー乗り場に回ってチケット売場を確認してみると、真ん中あたりになるほどバーンペーオ行きの売場があり、クリスティアン、クラトゥムベーン、ポーハックなどの地名が併記されていた。
見知らぬ地名にひさしぶりにわくわくしてきた。
CMPから乗ったバーンペーオ行きのロットゥーはラマ２を西に進みマハチャイの手前で右折して北上、クローンマドゥアという街で再び西に向かうとそのままダムヌン運河に沿ったローカル道を突き進む。
1時間半でバーンペーオの街に到着、病院近くのバス停で自分ともう一人の客を降ろしたロットゥーはそのまま走り去っていった。
さてと、タラートはどこにあるんだろうか。
さっき越えたばかりの橋の方に戻りながらきょろきょろと周りを見渡すもタラートの表記は見当たらず。
サイクロークを売っていたおっさんにタラートナームはどこにあるのか尋ねるとそこから川沿いに入ったところにあると教えられたので川まで出てみるとなるほどそこからタラートが続いていた。
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ただしそれはどこの田舎にもあるような生活密着型のふつうのタラート。
売っているものも野菜や肉、薬におもちゃ、携帯やゲームまである。
水辺にあるという意味ではタラートナームというのは間違っていないが自分好みのボラーン（歴史的）なところはほとんど感じられず、カメラをぶら下げているような自分のような観光客はほかにおらず。
橋を渡って向こう側に行くとそちらにはバスの発着所とローカルなスーパーマーケットがあった。
要するにここは水辺のタラートを中心にした地方の街だったわけだ。
さてと次はラックハー。
到着して間もなくボートが出てしまったのでクイティアオ（25THB）を食べて時間をつぶすも一向に出る様子はない。
ぼつぼつとやってきた客も時間を気にするでもなく船の出るのをただただ待っている。
1時間経過、客は10人ほどに増えた。
ダムヌン方面からのボートがやってきたのでこれで行けるのかと期待するも運ちゃんはそのまま上陸してしまい我々は放ったらかし。
1時間半経過、最初から一人だけ乗り込んでいたおばちゃんがとうとうしびれを切らして「病院に行かなきゃいけないんだから早くしてよ！ウアン（たぶん運ちゃんの名前）を呼んでよ！」と言い出した。
すると「めんどくせーなー」という表情の先ほどのおっさんがもっさりと現れそのおばちゃんだけを乗せたボートを出発させていった。
おいおい、それならここにいる客も一緒に乗せていってくれよ。
と思ったら間もなく別のおっさんが現れ、食堂の商売道具らしい大鍋やら、ここで売られているらしい果物の入った袋を積み込んだかと思ったらやっとエンジンをかけた。
客は15人ほど。たぶんほとんどが地元民。
水路沿いの民家で客が降りたり、誰もいない船着き場に大鍋などの荷物をデリバリーしたりとローカルなバスやソンテウと同じ動きをとりながらも10分ほどでラックシー（４）という寺に到着。
この周辺もラックサームと同じような規模の集落になっておりここで客の半数が入れ替わった。
そのラックシーからさらに10分ほど。
大きな運河を過ぎノーンソンホンという集落にさしかかったところで運ちゃんを振り返るとラックハーはまだ先だとのことでそのまま乗っていると次の運河の入り口でボートが岸に寄った。
ここでおばさん一人を除いて全員が降りる。
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運河の脇には寺。
客のほとんどもその寺に吸い込まれていった。
ほんとにタイ人は寺が大好きだ。
その寺のすぐ先、川沿いに目的のタラートナーム・ラックハーは続いていた。
さきほどのラックサームに比べるとこちらの方が水上（というよりは水辺）マーケットとしての雰囲気はあるものの、かなりローカル。
観光地として売り出そうとしてはいるらしいが観光客の姿は皆無。
売られているものも地元密着型で「ラックハー」ロゴ入りTシャツやドラエモン型の焼き物に入った飲み物（どちらもあちこちで見かける）も見当たらない。
そういう商店街をぶらぶら歩いていくと向こう岸に渡る橋が現れた。
しかしそれも有名どころなら景観を意識してか単に古いのか、木製だったりするのだが鉄製で味も素っ気もない。
その橋の上から眺める集落のトタン屋根がちょっとよかったくらいだった。
せっかくここまで来たなら次はアムパワーにでも寄っていくかとラックハーの駐車場に戻るとちょうどそこにローカルバスが入ってきた。
さて、このバスはどこ行きなのかとUターンしてきたバスを見ていると運ちゃんと目があう。
小走りに近づいていって「ダムヌン？」と声をかけるとうんうんと頷いた。
そのおんぼろバスで田圃に挟まれた田舎道を走る。
25分ほどでダムヌンの国道を左折したかと思ったらその先でUターン。
これだとアムパワーに行くには逆方向になってしまうのでドアに近づき車掌のばあさんにアムパワーに行くにはこの辺でソンテウを捕まえればいいのか聞いてみる。
「アムパワー？アムパワーならこのバスで行くよ」
なんだ、そうなのか。
そのまま行くなら乗ってればいいやと乗っているともう一度国道をUターンしてアムパワー方面に向いて間もなく停車し、エンジンを止め運転手のじいさんも車掌のばあさんも降りていってしまった。
しかもどうやら昼飯休憩らしく、そこに並んでいた屋台で二人ばらばらにカオパットか何かを食べ始めた。
ばあさんは時折思い出したように「メークローン、メークローン」と行き先を叫んでいるが車内の客は待ちぼうけ。
20分ほどそうしていると学校帰りの中学生や買い物帰りのおばさんたちもぼちぼちと乗り込んできた。
アムパワーはダムヌンとメークローンの間。
二度目のアムパワーの分岐を過ぎたところで「ああ、忘れてた、アムパワーだ。停まって、停まって」と車掌のばあさんが運ちゃんに声をかけた。
「この道を渡って反対側で青いソンテウを待ってればそれで行けるから」と教えてくれた。
ところが道を渡ったちょうどその時にソンテウが通り過ぎたものの、その後はなかなかやってこない。
メークローン発のソンテウはたぶん30分おきくらいだろうからしばらく来ないはずだ。
しかしモーターサイもおらず。
Google mapでタラートまでの距離を見てみるとたいしたことはなさそうだったので歩いていくことにする。
こりゃ、アムパワー -> ラックハー -> ラックサームの順の方がよかったかと歩きながら思ったが、そもそもバスに乗るまでアムパワーからラックハー間にバスの走っていることを知らなかったんだ。
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| アムパワー入り口付近にこんな近代的なホテルが建っていた。 |
アムパワーにたどり着いたのは午後4時過ぎ。
ここのタラートは蛍鑑賞ツアーが有名なため夕方から混み始めるということを耳にしていた。
今まではこれより早い時刻に来ていたので混雑に遭遇することは無かったのだけど今日はすごい人出。
川沿いの歩道が人で渋滞。
風が流れずまるでチャトチャックのよう。
ちょっと小腹がすいていたのでクイティアオでも食べていこうかと思ったのに船売りのシーフード屋台席（雰囲気だけでうまくはない）はいずこもタイ人客で埋まっていて食堂も同様。
この混雑、数あるタラートナームの中でもやはりこことダムヌン、サムチュックだけは別格だ。
やはりアムパワーは夕方は避けるべきだな。
アムパワーの次はメークローンまで行ってそこからは線路上のタラートで有名なメークローン線で帰ろうかとも考えていたが、ラックサームからのボート、ラックハーからのバスが異常に時間がかかったので時間的に無理。
ならばせめてマハチャイからにしようかとも思ったがここからのロットゥーも30分待ちらしく、マハチャイ着が6時過ぎになってしまいそうだったので素直にアヌサワリーに帰ることにした。
| 区間 | 移動手段 | 料金 | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| アヌサワリー - バーンペーオ （ラックサーム） |
ロットゥー | 80THB | 1h30m | 客は5人。30分ごとに出ているようだ。 |
| バーンペーオ - ラックハー | 乗り合いボート | 20THB | 30m | 出発まで1h30ｍ待ち。 8:00-18:00でラックサーム - ダムヌン間を運行している模様。 ラックサーム - ラックシー - ラックハー間はソンテウもある。 |
| ラックハー - ダムヌン | バス | 11THB | 25m | |
| ダムヌン - アムパワー | バス | 17THB | 20m | ダムヌンで30分停車 |
| アムパワー - アヌサワリー | ロットゥー | 80THB | 1h30m |
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