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| カトマンドゥ・トレバン空港 |
★客引き (^O^)v
★Fuji G.H
★スワヤンプナート
★ダルバールスクエアの怪しい奴
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| カトマンドゥ・トレバン空港 |
バンコク発カトマンズ行きTG311便はがくんというショックと共に カトマンドゥ・トレバン空港に到着した。
ワインの酔いですっかりふやけた頭でれんが色のターミナルへ向かう。 意外とまともな空港のようだ。
何はともあれ両替をしよう。
ここの空港はイミグレの前に銀行がある。
1USD＝62.65Rp。120USDぶんを両替する。
カウンターで、こざっぱりした、いかにも「僕たち、海外旅行の経験は浅いけど、だまされないぞ」といった感じの肩ひじを張り まくった、おぼっちゃまたちがもめている。
係員のネパーリは困惑顔。
そういえば「歩き方」に「ここのカウンターはごまかすことがあるからちゃんとチェックするように」と書いてあったのを思い出すと案の定彼らの手には「歩き方」が。
ガイドブックに忠実なんだな。
君たち、最初からそんなに気負っていると疲れちゃうよ。
ちなみにここは100USDにつき100Rpの手数料(100USD未満は切り上げ)を取るようだ。
プノンペンのポチェントン空港ほどではないが、ゆっくりと流れ作業でやっているVISAカウンターで15日VISAを15USDで買う。 ここのVISAはスタンプではなくシールだった。
イミグレをぬけると入国なのにX線検査をなぜか二回も受ける。 なんのためなんだろう。
今日中にポカラまで行ければ行こうかと思い、ドメのターミナルまで歩き出す。
きたきた、お約束の客引きが。
「どこまで行くんだ」
「ポ・カ・ラ」
「なぜカトマンドゥに泊まらない。Mt Fuji G.Hはいいところだ」
「ポカラでゆっくりしたいからカトマンドゥには泊まらないの！」
無視してほかの人が向かっている方向にずんずん歩いていく。
(実はドメのターミナルがどこにあるのか確認していなかった)
すると、
「彼は怪しいです。だまされないでください」
と流暢な日本語で話しかけてくるやつが現れた。おまえの方がよっぽど怪しいよ。
「飛行機の切符は持っていますか」
「いや、まだだけど」
「じゃ、私が切符売り場まで連れていきましょう」
やっぱり、客引きかな。
「なんでカトマンドゥを見ないでポカラに急ぐのですか」
さっきとまるっきり同じじゃんか。
「ポカラでゆっくりしたいから」
「ポカラまで飛行機は61USDするのは知っていますね。あと9USD払えばチトワンに二泊してポカラに行けますよ」
なに、チトワン！ チトワンにはジャングルがあって像にも乗れるんだよな。
「私はFuji G.Hのものです。そのツアーもコミッションなしで 手配します。どうしてかというと日本人の方にいい印象を持ってもらって口コミで私たちのホテルを広めてもらいたいからです」
本当かな。それにさっきのがMt Fuji G.Hで今度のはFuji G.Hだ って。なんかうさん臭いな。
彼と話をしていると「あやしい」と言われた客引きは日本語が理解できないらしく、さっさと姿を消していた。あきらめの早い奴だな。 そんなことじゃシェムリアップじゃやっていけないよ。
「でもチトワンに二泊したらポカラは一泊しかできないじゃない」
「バスはチトワンに午後に着きますからその日と、カトマンドゥに戻ってくる飛行機を最終便にすれば次の日もゆっくりできます」
う〜ん、惹かれ度70%。
「本当に70USDしかかからないの」
「本当です、カトマンドゥからのバスと二泊分のホテル代、それにホテルでの全食事がついてポカラまでのバス代も含まれます」
「じゃ、わかった。それでいいよ」
当初の予定とはずいぶん変わったけど、ま、こんなのもいいだろ。
「ではここで待っていてください。タクシーを呼んできますから。 変な人がきても相手にしないでください」
「わかりました」 つい、丁寧語になってしまった。
変な人ってどんな人なんだろう。会ってみたいけど。
彼が市内から呼んだらしいタクシーに乗り込み、ドライバーに連れ られてカトマンドゥのタメル地区にあるFuji G.Hに到着した。 (200Rp)
ドライバーによるとこのG.Hはみんな日本語が話せるらしい。 ネパールって日本人多いのかな。
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| Fuji G.H 15USD の部屋 結構きれいだ。 |
Fuji G.Hは新築できれいな建物だった。路地の奥まったところにあり、周囲も静かそう。
さっそく部屋を見せてもらう。
シャワー・トイレ共同：6USD
ホットシャワー・トイレ付き：15USD
ホットシャワー・バスタブ・トイレ付き：20USD
どの部屋もなかなかきれいだ。15USDの部屋に決める。
空港の客引きはこのホテルのオーナの義弟らしい。
オーナは長野のペンションで働いた後、カトマンドゥに戻りこの宿を始めたそうで日本語ぺらぺら。
まじめで、気の弱そうな人だ。
さっそくツアーの話を切り出す。
いくつかのグレードがあるらしい。130USD、120USD、70USD。
違いを聞いてみるとホテルの立地場所の違いだけらしく、70USDの宿以外は国立公園の中にあるそうだ。
そのくらいの違いなら安いやつでいいや。70USDを払う。
ポカラからの飛行機もコミッションなしで手配できるとのことでそれも申し込んでおく。(61USD)
ついでにポカラの宿も手配してもらった。（15USD）
一休みした後で近くのレンタサイクル屋でMTBを借りてスワヤンプナートへ向かう。あつい。
道は広い通りをのぞくとほとんどがダート。雨期はさぞかし泥の川と化すんだろう。
アップダウンが意外に多く、汗だくになる。道に迷って民家の軒先のような路地に紛れ込んだりしながらも30分ほどで到着。
自転車を木にくくりつけて門に向かうと目の前には果てしなく続くかと思われる階段がある。ちょっと一休みしないと無理そうだ。
近くの店に入りコーラを頼む。
「これいくら」 350ml入りの缶コーラを指さす。
「45Rp｣
「じゃあこれは」 250ml入りのビンのコーラ。
「ここで飲むのか。だったら11Rpだ」
えっ、そんなに違うの。もう一度確認するが同じ答えだ。 当然、ビン入りにする。
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| 目の描かれたストゥーパ |
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| スワヤンブナートから見たカトマンドゥ |
コーラを飲みながら汗をふいていると小雨が降り出した。これは先を急がなければ。
階段を登り始めるが見上げると延々と続いている。再び汗が吹き出す。手にしたタオルはぐしょぐしょだ。
しかも最後の部分はさらに傾斜がきつくなっている。気力を振り絞り汗をぬぐいながら頂上にたどり着く。
そこにはあまり広くない敷地に目の描かれたストゥーパが建っていた。
なんか、カトマンドゥを睨めつけているみたいだな。 その視線の先を眺めるとカトマンドゥ盆地が一望できる。
れんが色の建物がびっちりと建っている。
さすがに苦労して登ったかいがあって眺めはよい。吹く風も気持ちよい。 アンコールワットの近くにあった、プノンバケンも登るのに苦労したが それに匹敵する気持ちよさだ。
飛行機で一緒だった、パッケージツアー(日本からずっとTGのCだって！）の団体の女性と会う。
「本当は今日中に飛行機でポカラに行くつもりだったのですが空港で変なやつに捕まってカトマンドゥに一泊してからバスでチトワン経由でポカラに向かうことになりました」
「バスですか、大変ですね」
彼女たちにはこんなスケジュール変更なんかないんだろうな。
スワヤンプナートを後にしてダルバールスクエアに向かう。
道が狭く混んでいるがなぜかバングラの街よりも楽。 きっと、人の視線が鋭くないのと女性が歩いているせいだろう。
「ここがクマリハウスだ」
二人組みが近付いてきた。なにがねらいだろうか。ガイド料かもしれない。
とりあえず付いて行く。(^O^)v
最初はクマリハウス。あいにくクマリは現れなかった。ここでも先ほどの団体と再会する。
「この人たちがさっき言っていた怪しい人たちですか」
「いや、違うんですよ。彼らとはこの前で会ったんですよ」
「じゃあ、気をつけて」
ふむ、カトマンドゥは意外と狭いな。
このあと寺をいくつか周りヒンドゥの神の話を聞かされるがあまり興味がないので聞き流す。
人通りの少ないところに差しかかると
「ハッパいらないか」 やはりそう来たか。
「興味ないからいらない」
「10Kg、20Kg、プロブレム。少しならノープロブレム」
本当かよ、おまえらのノープロブレムは全然あてにならないからな。
こんなことで警察に捕まるのもばかばかしいので(目の前は警察署だった！)
ひたすら断る。えらい！
自転車屋に戻らなければならない時間が迫ってきた。
「もう時間がないから帰るよ」
「まあ、待て。こっちに来て座れ」
「俺たちはいろいろガイドした。これは俺たちの仕事だ。ガイド料を払ってくれ」
ハッパがだめならガイド料か。
「いくら欲しいんだよ」
「ひとり$10づつ」
なに〜、$20だと〜。
「いやだ、そんなに払いたくない」
「エージェントだったら$40~50とられるんだぞ。$20だったらおまえにとっては安いもんじゃないか」
「い・や・だ」
「いくらなら払えるんだ」
「ひとり100Rpづつ」
とんでもないと頭を振る。
「じゃあ、さよならだ」
これ以上は絶対払わないぞと背中にただよわせてさっさと自転車に向かう。
「生まれたときはおまえも俺も何も付けていなかった。そのカメラもサングラスも時計もだ」
なんだ、そりゃ。(^_^)?
「死んだらまた身一つになるんだ」
おいおい、脅しかそれは。それともヒンドゥの教えかよ。
自転車に近づくと白人の団体がガイドになにか説明を受けている。
「あんなガイドだと一日で$40も$50もとられるんだぞ」
だったら、なればいいじゃん。
「だから俺は一人で旅行しているんだよ」 ニイチャン困る。
「わかった、ひとり150Rpづつでいい」
ポケットの中を探ると300Rpにちょっと足りない。年かさの方に150Rp渡すと相方には120Rpしかなかった。
「あいつが150Rpでおれが120Rp？」 先に金をもらった相棒は冷たい。
「自転車の鍵も開けてやったのに」 そんなこと頼んじゃないよ。
「ないものはしかたないだろう。バイバイ」
人混みの中に自転車をこぎ出す。
「また、今度な」
あまり気分が悪くならなかったのは彼らが終始にこやかだったせいだろうか。
時計を見ると18:10。やばー、自転車屋との約束まで後20分しかない。
リキシャーやオートリキシャー(ここではテンプーというらしい) 、通行人に何度も行く手を阻まれたり道に迷いながらもなんとか時間どおりに到着。 なんてまじめなんだ、日本人。
晩飯はカトマンドゥG.Hにある、LasKusという店に行ってみる。
オープンテラスでなかなかよい雰囲気。 Newari Dinnerというセットメニュー(275Rp)を頼む。
おっとビールも忘れてはいけない。ウェイターおすすめのネパールビール、Star Beerを頼む。
シンハーとLao Beerを足して二で割ったような味。悪くない。
Newai Dinnerは前菜、デザート、コーヒー付きのカレーの盛り合わせ セット。
全体的に辛さは控えめだが、香りはよい。 しかもおかわり自由。これで275Rpは安い。
ウェイターも愛想よく、「歩き方」を手にしてこの店の解説を読み始める。
さすがに漢字は読めないようだが、ひらがなとカタカナは読めるようだ。
いまだにタイ語が読めないのが恥ずかしくなった。
この店は欧米人も多いせいかウェイターはあまりなまりのない、バングラよりはずっとわかりやすい英語を話す。おすすめの店だ。
晩飯を食べるためにホテルの周辺を歩いてみた。 欧米人が多く、あちこちでたむろしている。
それを当て込んでか旅行代理店、各国料理店、アウトドア用品店、 みやげ物屋、それに時代を反映してか、E-mail屋まである。
すっかり足が遠のいてしまったバンコクのカオサンによく似ている。
カオサンは一本の通り(カオサンRd)を中心にバンコクらしく、魚の骨のように広がっているが、ここは無秩序だ。最近ではホーチミンのファングーラオ通りもこんな感じらしい。
アジアではこんな街が増えつつあるのだろうか。
ネパール人もインド人も似たような感じかと思っていた。
しかし、外見的には色が若干薄く、たまに日本人っぽい顔の人もいる。
人種的にはチベット系が混じっているのだろう。性格はあまりしつこくなく、笑顔もよく目にする。
旅をする上では楽そうだ。