鶏の鳴き声で目が覚めた。
窓のカーテンを開けると隣の空き地に鶏が放し飼いになっている。
子供のころに見た田舎の風景のようだ。
雨期のせいか空はどんよりしていて涼しい。
大通りまで歩いていき食堂で朝飯を食べることにする。
2品+目玉焼きのぶっかけ飯で25THB。
あ〜、タイだ〜。安くてうまい。
「歩き方」に載っている、山岳民族博物館まで歩いていく。
歩いてみると昨晩思ったようにこの街はなかなかの街らしい。
ただ、道を英語で人に尋ねたりするとあまり外国人になれていないらしく、恥ずかしそうに教えてくれる。
まるでウイッキーさんに声をかけられた日本人のようだ。
怪しい奴が多いバンコクとはずいぶん違う。
山岳民族博物館に到着するがまだ開いていない。
看板によると今日は土曜日んため10:00オープンらしい。
外からのぞいていると女の子がでてきて、中に入って待っていなさい（と言われたような気がする:タイ語）と言われたので庭で待たせてもらう。
ここは1FがCabbages & Condomsと言う怪しげな名前のレストラン（一応、元大臣の経営しているちゃんとした店なんだけど）で、先ほどの女の子はそこの手伝いをしているらしい。
英語9：タイ語1くらいで話をする。と言ってもタイ語は名前と年を聞いたくらいだけど、、、(^^ゞ
それによると彼女の年は16歳で、名前は聞いたが忘れた。
なぜか私だけ蚊に刺されまくっていたら、蚊取り線香を持ってきてくれた。
博物館が時間を過ぎても開かないのでしきりに気にしてくれている。
そうこうしていると若いカップルがやってきてタイ語講座が始まった。
ドンムアン空港で買った、「すぐに話せるタイ語会話」をもとに発音を教えてもらう。
なかなか難しく、なんか言うたびに笑われる。それでもカップルの彼女の方が熱心に教えてくれた。
一時間ほどたってから「何か飲む？」と聞かれたのでコーラーを頼む。
その後、「飯はまだか」と聞かれたがあまり腹が減っていないので断ると彼女がクイッティオを食べ始め、勧められるままに少し食べさせてもらった。
「アロイ・マー」（おいしい）というと「it's free!」と言いながら同じものをごちそうしてくれた。
（レストランなのにいいのかな〜）
結局、タイ語講習二時間とコーラとクイッティオをすべてただにしてもらい、さらにおみやげのキーホルダー（なんとコンドームのキーホルダー！)までくれた。
やはり、田舎はいいな〜。そういえばミャンマーでもこんなことがあった。
12時くらいなってしまったので本来の目的である3Fの博物館に行くがこっちはぜんぜんつまらなかった。
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| メコン川が見えてきた |
いったん宿にもどり、チェックアウトする。
フロントで、女の子に「英語できる？」と覚えたてのタイ語で聞いてみるとほんのちょっとというしぐさをした。
やはりここら辺では英語はなかなか通じないようだ。
荷物を担いでバスターミナルへ向かう。
チェンセン行きのバス（17THB）を探し当てて乗り込む。
幸い座れたからよかったが、バスはぎゅうぎゅうづめだった。
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| ラオスへ渡る船。 タイ人とラオス人のみ行き来できるらしい。 |
バスは田園風景の広がる郊外の道をひた走り、1時間30分ほどでチェンセンへ到着。
ほかの人がみんな降りるのでバスを降りたが現在地がよく判らず、街をふらつく。
いったい、ここはどこなんだろ〜。
歩き始めてすぐにぽつぽつと雨が降り出してきた。早く宿にたどり着かないとやばいな、これは。
とりあえず、メコン川が見えてきたのでそちらに向かうことにしよう。
とりあえず川沿いのChensean G.H.<という暗そうな白人のオヤジがやっている汚い宿にチェックインする。
バンガロータイプでシャワー、ファン付きで120THB、ベッドには虫がいそうだ。
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| 虫がいそうなベッド。 これでもこのやどでは一番よい部屋だ。 |
雨も本降りにはならなそうなので街へ出てみる。
食堂をみつけカオ・パッ（チャーハン）20THBを食べているとネパール人のような人に英語で話しかけられた。
「Are you Japanese?」
「Yes」
「やっぱりそうでしたか、むこうのテーブルに日本人がいるけど来ませんか」
振り返るとなるほど日本人らしき三人組がいたのでそちらに加わる。
先ほど声をかけてきた彼は、デザイナー(32才）だそうだ。
色が黒く、完全に南方系！と言ったら、あちらでも私が日本人かどうか判断がつきかねて英語で話しかけてきたそうだ。
そのテーブルに居たのは彼以外に、47才の自称ミュージシャン。彼は、ここ、チェンセンに10来通い続けているそう。こんななんにもない街になにしに来ているんだろうか。
もう一人は、奥さんがいるのに最近会社を辞めて1年かけて東南アジアの国境周辺を歩くつもりだという、27才のプーであった。
さすがにこの時期に旅している人はいずれにしてもみんな普通ではない。
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| ものすごいスコールがやってきた。 |
ビールを飲みながら彼らと話をしているうちにGolden Triangleへ行くタイミングを逸してしまった。ま、あしたでもいいや。
彼らは私の隣のSiam G.H.に泊まっているそうなので、はなしの続きは彼らの宿に行ってすることにする。
ビールを飲みながら旅の話などをしているとあたり一面が川になるような、ものすごいスコールがやって来た。
こんな状態でGolden Triangleなんかに行かなくてよかったとつくづく思った。
スコールがなかなかやまないので、G.H.で飯を出してもらい、みんなで食べた。
豚肉の唐揚げとカボチャの茎の卵炒めがうまかった。
22:30ころ宿にもどり、汚く、湿ったベッドに入る。変な虫に刺されなければいいが、、、
この時期タイは雨期である。朝はどんよりしていて、昼くらいになるとちょっと晴れ間がのぞき、夕方になると決まってどしゃ降りになる。
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